◆ 自然との向き合い方を考える (2012年 1月)
今月は正月の角松でおなじみの松を取り上げます。 松と日本人の関わりについては2008年1月のこのコーナーで取り上げましたので、そちらの記事も合わせて参照ください。今回は「奇跡の一本松」の高田松原を取り上げました。
■心の支えとなった「奇跡の一本松」
12月に高田松原の「奇跡の一本松」の回復の見込みがなくたったというニュースがありました。 根が海水につからないように関係者が様々な努力をしたにも拘らず、弱ってしまいました。 今後は、接ぎ木というかたちで次の世代へ繋ぐ取り組みが進むそうです(参考文献1)。 再び、美しい高田松原が復元することを願ってやみません。 このニュースを受け、陸前高田市の戸羽太市長は、「松はみんなの支えになってくれた」とコメントされています(参考文献2)。 まさに、日本人と木の関係を表した言葉だと思います。 脈々と受け継がれてきた木に対する日本人の心ですね。
■高田松原
ちなみに、高田松原は江戸初期の1667年に地元の豪商菅野杢之助(かんのもくのすけ)が防潮林として松を植えたことが始まりで、その後も世代を超えて人々が植林と維持管理をしてきました(参考文献3)。 高田松原の松は地域の人と世代を超えた長い関係があったのです。 そして、その松を中心とした景観は旅人の心にも残るものです。 石川啄木もその景観に心を魅かれています(参考文献4)。
■自然との良い関係を次の世代に
高田松原の約7万本の松が一本を残して一度になくなったことに、改めて自然の脅威を感じます。 自然は牙をむくと我々の想像をはるかに超えるものです。 「自然からの挑戦に勝つ」という人間本位の考え方ではなく、自然に対して謙虚であることを前提にした復興が大切ではなでしょうか。 いつの時代も、自然は人間の「想定外」の力を持っているということかもしれませんね。 高田松原復活への長い道のりを通じて、多くの人達が、再び木から元気をもらい、自然との良い関係が次の世代に引き継がれることを望みます。
参考文献1:NHKニュースWEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111213/k10014607611000.html
参考文献2:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/national/update/1213/TKY201112130521.html
参考文献3:国立国会図書館レファレンス協同データベース
http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000089800
参考文献4:道の駅「高田松原」ホームページ
http://www.thr.mlit.go.jp/road/koutsu/roadstation/iwate/iw02.html
以上
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