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Forest Instructor Association of Japan

Newsを考察

2016年10月 森林施業の在り方を補助金問題とともに考える 

今月は栃木県の太田原市森林組合が森林施業を間伐から主伐に大幅転換するというニュースを取り上げ、背後にある補助金の問題についても触れながら考察してみたいと思います。

■補助金の減額を想定した森林施業の転換
栃木県の大田原市森林組合は経営健全化プロジェクトを発足させ、森林保全と木材需要へ迅速に対応できるよう、森林施業を間引き主体の「間伐」から、森林の木を全て伐採し植林まで行う「主伐」に転換するとのことです。経営状態は赤字ではないものの、今後補助金が減らされた場合を考えての方針転換とのことです(参考文献1)。

■経済的な自立を促す仕組みづくりの重要性
大田原市森林組合の経営健全化プロジェクト発足のきっかけは、外部の経営コンサルタントを活用して職員のコスト意識の向上を促す能力評価システム導入の検討だったそうです。その検討のなかで、間伐を進めるより伐採時期を迎え需要もある50~60年ほどの木を主伐した方が良いとの判断になったそうです(参考文献1)。
ここで重要なことは、補助金は無くなるものと考え、森林の現場の状況と市場のニーズを正しく捉えて自ら経営策を作り上げるという主体性を職員に持たせる方向に能力評価も含めて舵を切っていることです。

■経済的自立に関する失敗例も共有を
全国で税金の無駄遣いと思われるニュースが多々見られるなか、森林に関わる事業に関しては、地域の森林の状況を熟知している現場の組織がその現場に合う経営施策を考える必要性は高まると思います。もしかすると、今回紹介した大田原市森林組合のような取り組みは既に多くの現場でも検討されてきたのかもしれません。そして、上手くいかなかった事例も多々あったのではないでしょうか。成功例だけでなく、苦労したり失敗した事例も全国で横断的に共有することが必要なのかもしれません。

■おまけ
最後に、話題は変わりますが、今年の秋は以前(2011年10月)このコーナーでも紹介した猛毒のカエンダケがナラ枯れが目立つ山を中心に多く確認されている地域があるとのことです(参考文献2)。スズメバチも攻撃的な時期になります。安全に関する情報を把握して、実りの秋を楽しみましょう。

参考文献1:下野新聞SOON「「間伐」から「主伐」に大転換 大田原市森林組合、経営健全化に取り組む(2016年9月7日)」(2016年9月18日閲覧)
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20160907/2440667

参考文献2:神戸新聞NEXT「触るな!猛毒「カエンタケ」兵庫で確認相次ぐ(2016年9月16日)」(2016年9月18日閲覧)
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201609/0009494841.shtml

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