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Forest Instructor Association of Japan

Newsを考察

2017年8月 森林でのドローンの利用について考える

ドローンを林業に活用した場合の効果を検証していくというニュース記事がありました(参考文献1)。そこで、今月は森林におけるドローンの利用について考えてみたいと思います。

■木材搬出用ワイヤロープ張りへの活用
ニュース記事によると伊那市新産業技術推進協議会のドローン活用作業部会では、木材搬出用のワイヤロープ張りにドローンを活用することで、急な斜面における人力でのワイヤロープ運搬作業を減らす効果を期待しているそうです(参考文献1)。

■様々な用途に活用が期待されるドローン
既に森林の現場でのドローンの活用はいろいろと検討がなされています。例えば、レーザ解析技術を用いた測量は実用化されており、 林相区分図、 樹高、立木密度、など様々なデータを収集することができるそうです(参考文献2)。また、皆伐跡地の植生高及び被覆の計測についても、下刈り後に植栽木の周囲の草本等との競合関係を定量化の目途を得ています(参考文献3)。今回の内容は林業の実務作業をドローンに置き換えるところが、新しい発想ですね。また、森林でドローンを利用する際の届け出や飛行ルールなども、国レベルで整備が進んでいます(参考文献4)。

■普及に向けては様々な視点からの議論も必要
急峻な地形が多い日本の森林にはドローンは様々な場面で省力化やデータ分析などの場面で多くの可能性をもっていると思われます。特に、人に代わり作業を行うことは、林業の効率化や作業環境の改善という観点から重要なことではないでしょうか。 一方、ドローンを日々の作業で利用するということが現実味をおびてくると、届け出の簡略化など実務面での工夫も必要になるでしょうし、飛行ルートにあたる他の森林所有者への周知、得られた森林の情報のセキュリティ確保など、様々な課題も出てきそうですね。実運用や普及に向けては様々な視点から開かれた議論が望まれます。

■まとめ
今月はドローンの森林での活用の可能性を話題として取り上げました。新しい技術は便利である反面、リスクなどの課題も出てきます。ドローンに限ったことではないですが、背後にある負の側面もきちんと理解し、新しい技術を積極的に取り入れていくことが大切だと思います。

参考文献1:長野日報Web「林業にドローン実験 伊那市新産業技術推進協(2017年7月13日)」(2017年7月16日閲覧)
http://www.nagano-np.co.jp/articles/19388

参考文献2:林野庁ホームページ「UAV(ドローン)による森林計測(平成29年2月7日)」アジア航測株式会社、(2017年7月15日閲覧) http://www.rinya.maff.go.jp/j/sin_riyou/koufukin/attach/pdf/seminar_2-1.pdf

参考文献3:中尾勝洋,松浦俊也,正木隆,太田敬之,佐野真琴、「ドローン空撮による皆伐跡地の植生高及び被覆の計測」、日本森林学会第127回大会(2017年7月15日閲覧) https://www.jstage.jst.go.jp/article/jfsc/127/0/127_570/_article/-char/ja/

参考文献4:中部森林管理局「入林許可申請」(2017年7月15日閲覧)
http://www.rinya.maff.go.jp/chubu/apply/nyurin/


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